『アンジェリーナ』

アンジェリーナ 佐野元春と10の短編 (角川文庫)

アンジェリーナ 佐野元春と10の短編 (角川文庫)



短編集。中のひとつ、『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』は、その語感から、サリンジャー著『バナナフィッシュにうってつけの日』を連想します。


サリンジャーが言わんとしている世界観の、表現方法は、小川さんの小説の表現方法と似ています。これには、両者の感性が似ているという理由もあるのかもしれません。
万人にわかるよう理論立てていちいち、読者の疑問に答えたりしない。起こった出来事や主人公の想いを淡々と連ね、あっさり結ぶところがいいです。


説明しないとわからない人には、結局説明してもわかってもらえないからね。