『アンジェリーナ』
- 作者: 小川洋子,谷口広樹,江國香織
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1997/01/23
- メディア: 文庫
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短編集。中のひとつ、『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』は、その語感から、サリンジャー著『バナナフィッシュにうってつけの日』を連想します。
サリンジャーが言わんとしている世界観の、表現方法は、小川さんの小説の表現方法と似ています。これには、両者の感性が似ているという理由もあるのかもしれません。
万人にわかるよう理論立てていちいち、読者の疑問に答えたりしない。起こった出来事や主人公の想いを淡々と連ね、あっさり結ぶところがいいです。
説明しないとわからない人には、結局説明してもわかってもらえないからね。