『男の作法』

男の作法 (新潮文庫)

男の作法 (新潮文庫)


何にだってビールは合うんだけど、やっぱりじゃがいもなんかが合うんだね。(・・・略・・・)二、三年前にフランスのニースへ行ったとき、レストランでシャンパンを飲もうじゃないかということになってね。まずシャンパンを注文して、
シャンパンに最もいい肴は何だ・・・・・・」
と、聞いたら、
「ポテトフライがシャンパンの肴には一番です」

引用:『男の作法』池波正太郎 著/新潮文庫


この部分を読みながら、ずいぶん前に見たテレビで「これぜったい旨いから」ってどこかのお父さんが紹介してたレシピを思い出した。コロコロ小さい新じゃがを多めの油で炒めて火が通ったくらいのころあいで、醤油をジュッと回しかけて、ほくほくのまま頬張るってやつ。


うまそうだよなぁ・・。以来じゃがいもレシピがずっと気になってたので、先日つくって、母に食べてもらった。今回私のレシピではガーリックオイルを香り付けに。乾燥パセリをまぶして彩りに。
(ガーリックオイルもパセリも、少量で威力を発揮するのでなかなか無くならない常備食材)
まぁ、それ以前に、油と醤油とじゃがいもの組み合わせという時点で、まずくはないに決まってるんだ。


幸い、母は「おいしい」と言ってくれたけれど、あのこってり系のニンニク&炭水化物レシピは果たして本当にお口に合ったのかどうか、真相は不明。


文庫本の数行で私にじゃがいもレシピをつくらせる、活字てやつの、神通力の底知れなさは不明。じゃないや、不可思議。