わたしは奄美の海にいる


無人


色鮮やかな熱帯魚たちが

この皮膚にまといつく


灼熱の太陽と温かすぎる海流に溶け込みながら



抵抗するちからも


感じるちからも


奪われて


このままいなくなってしまうのかもしれない

すでに、いなくなっているのかもしれない


  • -

しかしなお海は優しかった。
サンゴやウニの群れは
その美しい身体でこの体を突き刺し
わたしを夢想から現実のリズムへ
追いやった。