お呼びでない訪問者(浄水器)

某日、訪問者があった。思い当たる節がないわけではなかったので、素早く反応しインターホンごしに訪問の理由を尋ねる。
あけると、訪問者は爽やかな紺スーツ姿の青年。「水道の・・(略)」と話しはじめた。ああ、最近、電力会社やらビル管理会社やらがメンテナンスしてくれていた、その延長の用事かしら。


相手がひっきりなしにしゃべっているので、ふんふんとうなずきつづける。一呼吸の合間をとらえて、名刺だけ先に頂いておくことにした。まだこの時点で私は、彼をビル管理会社のメンテナンス関連の方だと思っていた。
話はいつ終わるのだろう・・。


最後のダメ押しのつもりだろうか、「というわけで、浄水器は必要なんですよ」と、彼やっと決め台詞。


うんうん。そうだよね。「浄水器、本当に必要だと思いました。検討して後日連絡します」私は、本気で調べて検討する気満々で、真摯に答えた。


ところがそこで、彼は、奇想天外な反応をしたのだ。
「そうですか、それなら名刺返してください」


は、・・?


名刺返してくださいって、あんた。まともな会社の者ではないって言ってるようなものだよ・・。とりあえず、いつもメンテしてくれているビル管理会社の方でないことは判明した。まぁ、それ自体はどうでもよいことなのだけど。

中途半端な営業だな。