2007-09-08 歎異抄(序) ひそかに愚案を回らして、ほぼ古今を勘がふるに、 先師の口伝の信心に異なることを嘆き、 後学相続の疑惑あることを思ふに、 幸ひに有縁の知識によらずは、 いかでか易行の一門に入ることを得んや。 まつたく自見の覚悟をもつて、他力の宗旨を乱ることなかれ。 よつて、故親鸞聖人の御物語の趣、耳の底に留むるところ、 いささかこれを注す。 ひとへに同心行者の不審を散ぜんがためなりと云々。 参考文献:『浄土真宗聖典』教学伝道研究センター編纂 本願寺出版社刊