『納豆の快楽』

納豆の快楽 (講談社文庫)

納豆の快楽 (講談社文庫)


カバーの写真が魅惑的だと思いませんか。


私はひねくれ者なので、「こんな写真にだまされるか!出版社の野郎、納豆ブームに便乗しやがって!あたしゃ納豆事件前からずっと納豆を愛してきたんだよ!」と、この本が視界に入るたび、無視するのに骨を折りました。


骨を折ること約一年・・折る骨もなくなってしまい、結局買うことにしました。
やっぱり買ってよかった・・。ひたすら納豆のことが書かれていますよ。


さて、偉そうに言う自分を省りみないわけではないのですが、やはりひとこと言わせていただきますと、納豆のおいしさや食べ方や素晴らしさについての本書の記述は、インパクト薄いですね。


納豆の旨さ素晴らしさを、その程度のキャピキャピした、世界中の納豆好きさんがブログやHPで書いている、掃いて捨てるほど聞き飽きたありきたりの表現で済ませてしまうのかと。
納豆のいろんな食べ方だと?わかっとるわい!さも、そのやり方が面白くて新しい発見みたいに書くほどのもんかいな!
もっと、その食べ方に対する愛を、こちらに涙させるくらい丁寧にすべての視点、側面からすくいあげて表現してくれるのでなければ、『納豆の快楽』と銘打つ資格はないんではないのかいと。


納豆の起源や、各国の納豆文化についても言及されています、写真付き。良いですねー。


うん、いい本です。