『小さな世界 アカデミック・ロマンス』


小さな世界―アカデミック・ロマンス

小さな世界―アカデミック・ロマンス


このタイトルは、日本で言う、“世間は狭い”の意味。


大学教授は年中、学会で世界中を飛び回っているけど、
結局どこの国へ行っても同じメンツと会話してて、
しかも学会に行くからといって他人の論文や発表に興味はなく、
パーティでお酒飲んで、
家を出てるこのしばしのあいだ羽根をのばして、
っていう、お話。


ひたすら学会と飛行場のシーンが繰り返され、
せせこました人間関係、互いの肩書への嫉妬やらロマンスやらがうだうだ続く。


設定はめちゃくちゃでドタバタ劇。
その意味でエンターティメントとしてのみでも、十分楽しめます。


が、実際のところは大学教授へ向けたブラックユーモア満載の、風刺小説です。