『殉教』
- 作者: 三島由紀夫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/07
- メディア: 文庫
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買って10年ほど経っているので、紙が腐食されつつあります。
背中以外の、開きページの三辺は酸化し、
どのページも、陽にあたっていないのに日焼けしたようで赤茶け、いい色合い、
古本屋に忘れ去られてたみたいな風貌です。
このテラテラな文庫本の特殊な紙質とインクをもってしたら、
百年後もふつうに読書されるに耐えうるんだろうな。
それにしても文字の発明はすごいよなぁ。
抽象的なことを、こんな紙の上に再現できるんだもんなぁ。
紙は茶色くなろうとも内容は永遠に鮮明なんだもんなぁ。
○短編集です。三島の文章は、漢字と平仮名の割合、
修辞のバランスが嫌味でなく、軽くなく重くなく、
自分にはしっくりくる文体で好きです。
タイトル
・軽王子と衣通姫
・殉教
・獅子
・毒薬の社会的効用について
・急停車
・スタア
・三熊野詣
・孔雀
・仲間