DICOM(ダイコム)って何?

●DICOM(ダイコム)
→ デジタル・イメージング and コミュニケーションズ in メディシンの略です。


日本語で言うと、医療におけるデジタル画像と通信、です。


DICOM(ダイコム)は、画像医療機器どうしをつなげるための約束事項。


患者さんの身体を撮影した医療機器は、自分がもっている画像情報を、サーバへ送ります。医療機器の名前や画像の情報を発信するわけです。それがサーバ側の約束と一致していれば、すんなり受け取られます。


送信側と受信側の、お互いの約束が一致しない医療機器は、サーバへ通信できません。通信できないと、お医者さんは、せっかく撮った患者さんの身体の画像をパソコンに取り込んで診察することができなくなります。それは困りますよね。


今まで、いろんなメーカーが画像医療機器を開発してきました。メーカーごとに、さまざまな通信の約束事をもっていたのですが、それでは約束事がメーカーごとに異なってしまい、画像データを受け取る側のサーバは混乱してしまいます。


そこで、「みんな同じ約束で通信しようよ!」
と、ACR、NEMAという団体が奮起して DICOM(ダイコム)という約束事をつくりました。こうして、世界中の医療機器メーカーがDICOM(ダイコム)という名の約束事にしたがうようになってきたのです。


既存の医療機器がたくさんある上、あたらしい医療機器も日々開発されているので、DICOM(ダイコム)の約束事は、話し合いのもと2ヶ月毎に更新されどんどん増えています。



約束事は膨大な量になりますが、約束を守ってさえいれば、確実に通信できます。
DICOM(ダイコム)という、全世界共通の約束事ができたことは、日本国内はもちろん、国境をまたいで画像医療診断ができる背景に貢献しています。実際、日本⇔中国、韓国 の医療目的の行き来は珍しくありません。


ちなみに、日本国内の画像医療機器の多数は海外のメーカーが開発しています。