想定の範囲外(Ver2.0/2.0)

しかし、英語がたくさん羅列してあるようなエラーメッセージは、もはやメッセージとかいう代物ではなく、読む以前に眺める気すら起こらないというのが人情であろう。そこをなんとしても頑張って読んでいただきたいのである。

先日、こんな私の心配を軽々と乗り越えてヘルプコールしてくださったユーザがおられた。
「エラーが、出ているんです」うーん、それは困りましたね・・。今そのメッセージ読めそうですか?「はい、うわーって書いてあって、systemなんとかかんとかって書いてあります」ふむー。英語でうわーって書いてあって、systemなんとかかんとかって書いてあるんですねぇ・・。ちょっと長い英語かもしれませんけど、アルファベットを一文字づつ、読んでくださいますか?

と、ここで何のスイッチが入ったのかわからないが、その方は突然、ラジオのDJ風にノリノリなイントネーションで、エラーメッセージを読みあげ始めてしまったのである・・!発音が良すぎて、ところどころ、聞き取りにくい部分が、。これは別の意味で想定の範囲外であった。こんな素敵なユーザもいるのである。

数年コールセンター係をやっていて、想定の範囲外はまだある。
「データベースとの接続に失敗しました、ってエラーが出るんです」ふむふむ。まずは手っ取り早く、サーバの起動状況とLANケーブルを確認したが異常はなさそうである。

では、Cドライブ内のファイルを確認しようと思います、このフォルダありますよね。「ありません」そうですか・・。では、これは?「ありません」そんなはずはないのだが。うまく参照できていないだけなのだろう。

ユーザのパソコンを触診しに行ってわかった。Cドライブにあるべきフォルダ、ファイルのほとんどが、ゴミ箱に入っていたのである。いわく“パソコンを軽くするため”に、意味のわからないフォルダ、ファイルを消したんだそうである。

さすがにこれは想定できなかった。FAQへ追加しておくことにする。