大阪にあり

私は車の運転ができないくせに、人の運転にはうるさい。


仕事で助手席に乗る機会が多い。ああっそこで加速したらあかんやろぉ!あーっそのタイミングでブレーキ踏んだらうざいやろ〜!ああーああーこの流れと信号の加減で、この距離感はスマートじゃないだろっ。と、いちいち文句を垂れている。正直疲れる。



もちろん、これを口に出すことはしない。他人様の運転に関しては、私が踏み込んではいけない領域なのだと、運転できない人間の謙虚さは持ち合わせているつもりである。乱暴な運転、いわゆる安全運転、そのどちらに優劣があるわけではなく、私が重視するのは、誰の邪魔もせずスムースに事が運ぶか否かという一点だ。


それから、よく聞くが納得ゆかない通説。高速道路は危険予測しやすいから実は一般道路よりも安全なんだよね。そんなトンデモなことをのたまうドライバ。おいおい、それは、君を含め路上すべてのドライバが当たり前の運転をしていると仮定した上での話しだろうよ・・。


高速道路でしまりの無い走行をされるくらいなら、そんなドライバには、お灸をすえる意味でも、一般道路でとっとと事故に遭って運転恐怖症になってもらったほうがみんなのためになる(いや、私のためになる)。助手席に座っていると、心からそう思う。


不満に思う運転技術ひとつひとつは、客観的に見ればそんなに大した失敗ではない。でも私は、その極小な要領の悪い運転を見続けながら、まさに今日いちにちが台無しになるくらいのうんざり感を、日々引き起こされている。


男女差別でも何でもよいから、とりあえず男性には、シャキッと要領よく運転してもらいたい。助手席の人間へ不安を与えることのない男になってほしいものだ。