福良にをり

「福良」。ってどこ?まったく現地の様子が想像できない二字熟語。


福良へ行ったことのある方、数名へ尋ねてみたら「車でなら行ったことあるけど」という御返事。あーー私は運転ができないのだ。さんざん、他人の運転をこきおろしている割には、こういうときだけ運転できる人を尊敬してみたりする。


目的地の住所だけ印刷して、朝礼後、さっさと会社を後にする。どうやら遠いらしいし早めに出発しなければ。



たしか明石大橋から“福良行き”のバスがあったはずだ。目的地のイメージを持たないまま“福良行き”のバスに乗ってしまった。バスで片道 1,900円って・・。これでとんでもないとこに着いて後戻り、ということになったら、往復で一日つぶれるうえにバス賃も馬鹿にならない。乗ってしまってよかったのかどうか、ドキドキしてしまう。


ようやっと福良へ着いて、いま自分が世界地図上どの座標軸あたりにいるのか、さっぱりわからないながらも、その観光地ぶりに感動してしまった。


なんにもなーい!だれもいなーい!


福良へ着くまでの道中では、バスの車窓から、数千個の玉ネギが干してある玉ネギ御殿をいくつも見かけたし、これはとんでもないところへ行こうとしてるのかも・・ええ、期待を高めてはいました、そしてつくづく、大阪のようなゴミゴミしたところには必ずあるものが、なんにもないところだ・・!



そして思った。

すてきなところだ!


これで誰かの運転に悩まされながら福良へ来たのであったら、魅力も半減したことだろうが、運転の上手なドライバのバスに揺られ一人ここに来れて、ほんとに良かった。


あ、私は、バス内でもシートベルトを掛けている。ドライバへ文句垂れるかわりに、乗客としてやるべきことはちゃんと。