2007-09-23 歎異抄(十) 念仏には無義をもって義とす。 不可称不可説不可思議のゆゑにと仰せ候ひき。 そもそも、かの御在生のむかし、 おなじこころざしをして、 あゆみを遼遠の洛陽にはげまし、信をひとつにして、 心を当来の報土にかけしともがらは、 同時に御趣意をうけたまはりしかども、 そのひとびとにともなひて念仏申さるる老若、 そのかずをしらずおはしますなかに、 上人の仰せにあらざる異議どもを、 近来はおほく仰せられあうて候ふよし、 伝えうけたまはる。 いはれなき条々の子細のこと。 参考文献:『浄土真宗聖典』教学伝道研究センター編纂 本願寺出版社刊