2007-11-18 歎異抄(十七) 辺地往生をとぐるひと、つひには地獄におつべしといふこと。この条、なにの証文にみえ候ふぞや。学生だつるひとのなかに、いひいださるることにて候ふなるこそ、あさましく候へ。経論・正教をば、いかやうにみなされて候ふらん。 信心かけたる行者は、本願を疑ふによりて、辺地に生じて、疑の罪をつぐひてのち、報土のさとりをひらくとこそ、うけたまはり候へ。 信心の行者すくなきゆゑに、化土におほくすすめいられ候ふを、つひにむなしくなるべしと候ふなるこそ、如来に虚妄を申しつけまゐらせられ候ふなれ。 参考文献:『浄土真宗聖典』教学伝道研究センター編纂 本願寺出版社刊