『恋をしよう。夢をみよう。旅にでよう。』

『夜をゆく飛行機』で初めて角田光代さんという方の文章に出会ってから、角田さんの著書をちょこちょこ買っては読んでいます。


キレのよさとふつう感とが絶妙に融合していて、「とくにぐーたら感は私に通ずるところがある」とか勝手に親近感を覚えたりなんぞして、気をつかわないお友達とおしゃべりしたい気分、ってときにうってつけなんですねー。





この、ちょこちょこ買うという読み方は、私にしては珍しいやり口なのです。


私の性分からすると、「あ。いいかもこの人」と思ったら、その日中に本屋さんを巡って軒並み買い占め、さらに家へ帰ってネットでチェックし、まだ手元に無い本を漏らさず注文するのが当たりまえな行動パターン。


これはこれですっっごく良い方法なんだけども、唯一欠点があります。
それは・・
明日以降、どこの本屋さんへ行っても、その著者が執筆したもので自分が持っていないものが無い、という絶望感を味わうはめになるということです・・。


そして、その著者の新刊が出るまで数ヶ月待って待って、それでも出ない、あー足を棒にして探しても探しても探してもどこを検索しても見たことのないタイトルが無い、がっくし・・。本屋さん巡りは私のライフワークですが、ずーっとこの悩みから解放されることがなかったのです。


で、今回、というかここ1ヶ月くらいのことですが、軒並み買い占めないでおいて今日読む分だけ立ち寄った本屋さんで買ってみるというやり方を試してみました。


そうすると、行く先々の本屋さんで、まだページをめくってもいないお気に入りの著者の本のタイトルがあって、「お」と喜んだりもできることに気付いたのです。いまさらこんな簡単なことに気付くとは。


そのくせ好きなのにわざと「フフーン」と無視してとっておいて、本日の体調に合わせた別の本を買って焦らしたりなど高等技術を会得しつつある昨今でございます。