『あなたが、いなかった、あなた』
真っ先に思い浮かべたのは、遠藤周作『わたしが・棄てた・女』のタイトル。
語感が似ていたので。えっと、それだけです。
- 作者: 平野啓一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/01/30
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (28件) を見る
この世にネット、ブログという表現下地があるからこその、自由な言語表現を、とり入れています。
海堂尊 氏、坂木司 氏、などの書籍において、空気によって段落間に3行空けるとか一文で一段落にしちゃうとか、以前ならあり得なかった記述方法です。
でも、巷にあふれるブログなどで表現されている文章の書き方では、平気で段落間を20行くらい空けて沈黙や戸惑いの空気を表現したり、やりたい放題ですよね。
古典趣味の私としては、強いて視覚的に空白行を作らないでおきながら、内容や時間の飛躍を書き切るのがほんとうの文章力だなぁと思ったりしてしまうのですけど、だからといって、空白の多い記述方法がきらいなわけでもありません。
むしろ空白行を自在に扱えるゆえ真意が伝わるのであれば、おおいに空白を利用すべきだと思います。使えるものは活用すべきです。