せいろと飲茶


テレビをみた。
NHK

星野富弘さんのドキュメンタリーが放送されていた。

星野さんは、からだが不自由になったとき、
神に祈らなかったそうだ。


いや、
ほんとうに祈ったか祈らなかったか、
は問題ではない、


『祈らなかった』
と言う、
その彼の表現に真意がある。

星野さんはきっと。
祈ったにちがいない・・(?)

わたしにはわからない。


彼とおなじ境遇になったなら、おなじく
『祈らなかった』
と言っただろう。

いままで当然のように満たされていたものが、
突如うしなわれるという。


わたしの手が。
脚が。
顔が!
突然ズタズタにされたなら。


今まで祈ったことすらなかったのに、
都合のよいときだけ神にすがるなんて、
プライドにかけて、できない。


プライドと自分のもろさとの間で、
つぶされてしまうだろうわたしは。